蝉日記。 永遠の課題、人。四十二!。

この女の子を守り、女の子との生活を作るために働いて、いつかこの女の子との子供ができて、その子供は可愛いだろうな。

 その子供を育てる為に食わせる為に毎日毎日、家と職場を往復して、そうやって女の子と子供と一緒に暮らしていって一緒に年齢を重ねていって、いつか老いて、でも子は成長していつか子供が大学とかも行く様になって、その間の毎日には小さな笑い、小さな楽しみ、小さな幸福、小さな悲しみ、小さな涙とかもあったりするんだろうけど、子供育てて女の子と一緒に、ずっと一緒に、一生涯いて、そしていつか死んでいくけれど、そうした平凡な人生で良い。そして、その平凡な人生を築く事がどれだけ大変で、でもそれがすごく大切で輝いていると感じる。

 これからも何十年も毎日、仕事をしなくてはいけないけれど、女の子との毎日を作っていくんだからそれも良いって思える僕がいる。

 毎日、仕事して家に帰って女の子と笑ったり抱き合ったりする。その生活がとても輝いて大切におもえた。もう不良としての牙も覇気も無い。そんなものいらないって思った。こんなのは初めての気持ちだった。

 女の子と僕の小さなお城での生活も一年を過ぎていた。小さな喧嘩もしたし、不貞腐れて口もきかない時もあったけれど、それでもそういうのも含めて僕と女の子の思い出の量は増えていった。そんな喧嘩だって後になれば楽しい思い出だって笑えた。

 女の子を何度も何度も何度も抱いた。ある瞬間に'この女の子を抱いたやつはこの街中に何人もいるんだ、、、数え切れないくらいの男が、、、。'って思えて気が沈んだり壁に物をぶつけたりした時もあったけどその気持ちだけは絶対に口にしていない。言葉にしていない。顔にも出さないようにした。過去のこと言うのは、責めるのは、嫉妬するのは卑怯だし。

 それでも楽しい事だってたくさんあった。二人で色んな所に遊びにも行った。子供みたい遊園地行ったり、夏祭りとかに行って、何がおもしろいって訳じゃないけど、二人なら楽しかった。不思議、二人ならどこへ行っても思い出になった。僕と女の子はそうやって日を重ねて、毎日を築いて、いつしか二人とも二十歳になっていた。